アルバムタイトルから、チープトリックの罠を考察するシリーズもなんとか11月発売のニュー・アルバムまで駆けつけられたけん一旦ここまで。
なんとVOL.5ばい。
時間がある時にでも見ちゃんない。
まだまだバンドは続くけん、最終回にはしとらんけんね。
THE LATEST (2009年)
- タイトル: 『The Latest』
- 意味: 直訳すると「最新」。このタイトルには、ベテランバンドであるチープ・トリックが、長年のキャリアを経て、ファンや世間に向けて発信する、粋なユーモアと、確固たる自信が込められとるばい。
「俺たちの最新情報ばい!:近況報告とファンへのメッセージ」:
「What’s the latest?(最近どう?)」という日常的な問いかけに対する、バンドからの力強い返答やね。
「長らくお待たせ!俺たちの最新情報は、このアルバムばい!」という、ファンに向けたユーモラスで温かい「近況報告」が込められとると考えられるばい。
「いつだって最新:ベテランの自信と皮肉」:
同時に、このタイトルは、めまぐるしく変わる音楽業界の流行に対して、「何十年経っても、俺たちが作る音楽が、いつだって『最新』だぜ!」という、ベテランならではの揺るぎない自信ば表しとるばい。
新しいバンドが次々と現れる中で、あえて「最新」ば名乗ることで、自分たちの存在感と、時代に左右されない普遍的なロックンロールの力ば示しとると言えるばい。
BANG, ZOOM, CRAZY… HELLO (2016年)
- タイトル: 『Bang, Zoom, Crazy… Hello』
- 意味: このタイトルは、一見すると意味不明な言葉の羅列やんね。
直訳すると「バン!ズーム!クレイジー…ハロー」。これは、7年ぶりのスタジオアルバムとして、チープ・トリックが再び音楽シーンに現れたときの、彼らの「再始動の狼煙」ば上げとると考えられる。
「俺たち、再起動ばい!」という宣言:
「Bang!」という言葉は、爆発や衝撃音ば表し、バンドが沈黙を破って再びシーンに突然の衝撃ば与えたことを示唆しとる。
「Zoom!」は、勢いのある速い動きば表し、バンドが全速力で再び走り出したことを示しとる。
そして「Crazy…」は、彼らが相変わらず型にはまらんと「クレイジー」なロックバンドであることば証明しとるばい。
最後に「Hello」という言葉で、「みんな、久しぶり!また会ったな!」という、ファンや世間への再出発の挨拶ば込んどるとも解釈できるばい。
また会ったな!!よりかは、おまたせ!!ってのほうが良いかもしれんね。
「開き直った反骨精神」:
長く待たせたことに対する謝罪なんかじゃなくて、「どうせ待たせたんなら、とんでもない勢いで、クレイジーに帰ってきたばい!」という、彼ららしい反骨精神やユーモアの表ればい。
昔のヒット曲に頼るんじゃなくて、今もなお、新たな衝撃ば生み出すことができる、ベテランバンドとしての揺るぎない自信ば示しとるやんね。
WE’RE ALL ALRIGHT! / ウィー・アー・オール・アライッ! (2017年)
- タイトル: 『We’re All Alright!』
- 意味: 直訳すると「俺たち、みんな大丈夫ばい!」
このタイトルは、バンドが長年のキャリアと、幾度となく経験した浮き沈みば経て、ついにロックの殿堂入りば果たしたという、「栄光の回復」の時期にリリースされとる。
「勝利宣言と安堵」:
長い間、商業的な低迷やメンバーの変動など、様々な困難ば乗り越えてきた彼らが、ついにロックの殿堂という最高の栄誉ば手に入れたことで、「俺たちはちゃんとやってきた。みんな大丈夫ばい!」という、バンドの勝利宣言と、深い安堵の気持ちが込められとると考えられるばい。
これは、ファンや世間に対して「心配せんでよかばい、俺たちは大丈夫ばい!」と、胸を張って言えるようになった、という強い自信の表れやね。
「ロックンロールの健全性」:
「大丈夫!!!」という言葉には、彼らがいつだって、ロックンロールというジャンルば裏切ることなく、自分たちの音楽ばやり続けてきた、という誇りが込められとるかもしれん。
彼らの音楽は、いつだってストレートで、健全なロックンロールばい。
このタイトルは、そんな自分たちの音楽の「正しさ」と「健全性」ば証明しとるとも言えるばい。
IN ANOTHER WORLD / イン・アナザー・ワールド (2021年)
- タイトル: 『In Another World』
- 意味: 直訳すると「別の世界で」。このアルバムは、世界中がパンデミックという未曾有の危機に直面し、日常が大きく変容したコロナ禍にリリースされた作品ばい。
このタイトルは、その時代の空気と、バンドの心境を強く反映しとると考えられるばい。
「変容した世界と、バンドの視点」:
新型コロナウイルスの影響で、それまでの当たり前やった日常が崩壊し、人々が「まるで別の世界にいるよう」な感覚を抱いた時期ばい。
このタイトルは、そんな状況に対するバンドの率直な感想であり、「この奇妙な世界の中で、俺たちはどう生きて、どう音楽を奏でるのか?」という問いかけでもあるかもしれん。
ライブ活動が困難になり、人々が自宅に閉じこもる中で、チープ・トリックの音楽が、リスナーを「別の世界」(音楽の世界、想像の世界)へ連れて行ってくれるような、そんな希望のメッセージも込められとるかもしれん。
「もしも、違う世界だったら」という想像:
「もしコロナ禍がなかったら、どんな世界だっただろう?」という、誰もが抱いたであろう「if」の世界への思いも込められとるばい。
バンドメンバーも、当然、これまでのようにツアーに出てファンと直接交流したいという思いがあったはずばい。それができない現状と、理想の世界とのギャップを表現しとるとも言えるっちゃなかろうか。
ALL WASHED UP / オール・ウォッシュド・アップ (2024年11月14日発売予定)
- タイトル: 『All Washed Up』
- 意味: 直訳すると「全て洗い流された」「全て使い果たした」「お役御免になった」。
このタイトルは、チープ・トリックの長年のキャリアと、現在の音楽業界における彼らの立ち位置、そしてバンド自身のユーモラスな自己認識が複雑に絡み合っとると考えられるばい。
「長年のキャリアと熟練の境地」:
「使い果たした」というのは、長年にわたる活動で、文字通り「出し尽くした」という意味合いで、バンドの熟練度や、これまでの豊富な経験を示唆しとるかもしれん。
それは、もはや何も飾る必要がない、というベテランならではの境地を表しとるとも言えるばい。
「皮肉と自虐、そして開き直り」:
「お役御免になった」「時代遅れ」といったネガティブな意味合いも含む言葉ばあえてタイトルにするのは、まさにチープ・トリックらしい痛烈な皮肉や自虐ばい。
「俺たち、もう終わりだって思っとるんやろ?」「流行りなんか気にしてないぜ」という、世間の見方や音楽業界の潮流に対する開き直り、そして揺るぎない反骨精神が込められとるとも考えられるばい。
あるいは、これまでのイメージや過去のヒット曲といった「垢」ば「全て洗い流して」、純粋に自分たちのやりたい音楽ば鳴らす、という再出発の意思表示とも解釈できるばい。
「新しい時代へのメッセージ」:
ベテランバンドとして、新しい音楽シーンに登場する自分たちば、ユーモラスに表現しつつも、結局は「まだまだ終わらんばい!」という、チープ・トリックの不屈の精神ば感じさせるタイトルやろう。
まだまだチープトリックは走り続ける。
このネタもまだまだ続けられたらよかね!!!
というわけで、一旦このシリーズもここまで。
まずは明日の武道館で、まだまだ俺ら現役ばい!!という姿を見てこようと思う。
武道館で会おうね!!楽しむばい!!
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